のどの病気について

のどは、咀嚼といった機能が働くほか、呼吸器の一部も担っており、鼻腔や口腔から入ってきた空気を肺に送り込むという役割もあります。
口やのどの器官というのは、外部に接触しやすい特徴もあるので、様々な病気を引き起こしやすいこともあります。

主なのどの病気の症状

  • のどに痛みを感じる
  • のどに違和感がある
  • 咳や痰が出やすい
  • 痰に血が混じる
  • 声がれしている
  • 味がわかりにくい など

よくみられるのどの病気

扁桃炎

のどにある扁桃腺が、主に細菌やウイルスなど病原体に感染し、炎症が生じている状態を扁桃炎と言います。
のどの腫れがひどいと唾を飲み込むだけでも強力な痛みに襲われるので、脱水症状になりやすいという特徴もあります。このような扁桃炎を年に3~4回繰り返している場合、反復性扁桃炎と診断されます。
治療に関しては、抗生剤などの薬物治療を行います。また、何度も扁桃炎を繰り返す場合は、扁桃を切除する手術療法が選択されることがあります。

上気道炎

上気道とは、鼻腔から喉頭、いわば鼻からのどにかけての部分になります。これら部位で炎症が生じている状態を上気道炎と言います。炎症の発生部位によって、鼻炎、咽頭炎、喉頭炎と言われることもあります。
この場合、原因として考えられるのが「かぜ症候群」で、一般的には風邪と言われているものです。発症の原因はほとんどがウイルスとされ、その種類(RSウイルス、アデノウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス 等)は200種類以上あるともされています。ウイルスが原因の場合は、特効薬というのはありません。強い症状がある場合は、それを軽減するための対症療法を行います。

のどの違和感、声のかすれ

のどの違和感としては、一般的にのどの異物感や詰まりを感じるという状態を指します。診察の結果、器質的病変が確認されないということも多いです。そのような場合は胃酸の逆流が原因のことが多く、胃酸分泌を抑える薬が効果的なこともあります。

また、声のかすれは、風邪や喫煙、大声の出し過ぎ、もしくは加齢による声帯委縮といったことも疑われます。しかし、声帯ポリープや声帯結節、喉頭がん、反回神経麻痺(声帯を動かす神経が麻痺した状態)なども考えられます。